子どもを持つ親として、口に入れるものに気を使うというのは当然あるべき心理だと思います。
安全なものを食べさせたい
健康のために野菜をたくさん食べてほしい
と誰しもが願っているはずです。
食の安全についてクローズアップされることも多い世の中ですから、安心して子どもに食べさせられる食材を手に入れるために躍起になっている方もいらっしゃることでしょう。
肉や魚もいいけれど、やっぱり野菜をたくさん食べて健康を保ってほしいと願っている方も多くおられることでしょう。

ところが、そんな親の気苦労を知ってか知らずか、当の本人は野菜が嫌いだったりします。
せっかく手に入れた新鮮で安全な有機野菜を食べてくれない。
なぜ食べてくれないんだろうか。
細かく刻んでみたり、すりおろしてみたり。
ハンバーグなどの大好きな料理に混ぜ込んでみたり。
あの手この手で子どもに野菜を食べてもらおうと血のにじむような努力をされる方がいらっしゃいます。

その努力そのものを否定するつもりはありません。
あなたが手に入れてきた知識と経験から、子どもにはへんなものを食べさせたくないという気持ちはよくわかります。
そして子どもに野菜を食べてもらいたいという姿勢も、決して間違っているわけではありません。
親が考えている安全や健康を、子どもにも享受してほしいと願っているのに、それがなぜ伝わらないのかというと
食べるということへの考え方
がまったく違うことが大きな原因になっています。

 

理屈で考えるのか感覚でとらえるのか

チェス
一言でいうなら
親は左脳で考えて、子どもは右脳で考えている
ということです。
健康であるということはどういうことか。
食べたものが体に及ぼす影響についての知識をもち、どのような食べ方をしたら太ってしまうのか、どのような食品添加物が危険で、農薬は人体にどれほどの影響力があるのか、放射能についてどのように考えたらいいのか。
世の中にあふれる情報を集めて自分なりに整理しているのが親という人種です。
つまり理屈で食べるという行為をとらえています。

ところが子どもは違います。
この野菜はビタミンCが豊富で体にとってはナントカカントカ、食物繊維は体の中のわるいものをナントカカントカ。
親から情報を与えられても興味がありません。
興味があるのは
その野菜は美味しいのか
ということだけです。
食べて満足する、美味しくて幸せになる。
それだけが子どもにとっては大切なことなんです。
理屈や情報は必要ありません。
つまり感覚で食べるという行為をとらえています。

だからといって、あなたの知識や経験が無駄になるというわけではありません。
それを子どもに押し付けるべきではないというだけです。
持っている知識や経験を生かして食材選びをすることは大切です。
でもそこは、伝えるべき時がくるまで黙っておきましょう。

食事する親子

親として、愛情をこめて料理したものを子どもが美味しそうに食べてくれるのは、幸せ以外のなにものでもありません。
美味しく食べて子どもが笑顔になってくれることが、親にとってはなによりのごちそうです。
そのためには、料理の腕を磨くとか、美味しい食材を調達するとか、子どもに情報を与えるよりも先にやるべきことがあります。
子どもの笑顔をふやすためにやるべきことはなにか。
ということを考えながら野菜を選んだり料理をしたりするのは楽しいですよ。

ただし、すべての情報を与える必要がない、というわけではありません。
伝えることで嫌いだったピーマンを食べるようになる、という情報もあります。
たとえばピーマンはどのように育つのか、どんな人が育てているのか、というような背景を知ることは子どもにとっては美味しさを増幅するスパイスになります。
というような話は、下記のリンク記事をご覧ください。

子どもの野菜嫌いを治すのではなく好きを大きくする