以前に、野菜セットがおまかせになっているのは生産という面から考えるとプラスになるという話をしました。
野菜セットの内容がおまかせになっている理由
育ったぶんをベストな収穫のタイミングで出荷できるので売れ残りがなくなり、価格が安定するので結果として購入する人にとってプラスだという話につなげていました。
じつは購入する人にとってプラスになる点は、これ以外にもあるんです。

年間で何十種類というたくさんの野菜を育てていると、畑には常にいろいろな野菜が植えてあることになります。
収穫時期を迎えているキュウリの隣には、タネを播いてから30日がすぎた大根が育っていて、そのさらに隣には11月くらいから収穫を迎えるネギが植えてある。
というようにタネまき時期も収穫時期も異なるタイミングで育てられている野菜たちが、一つの畑のなかでごちゃごちゃと植えられています。
そしてそれらは毎日すこしずつ生長していって、次々に収穫期を迎えていくことになります。
 

野菜は放っておいても生長しつづける

インゲンとオクラ

野菜を出荷する日の朝。
畑に行ってみるといろんなことが分かります。
おっ、今日のオクラは美味しそうな姿に育ってるなぁ。
あれ?先週まで調子がよかったインゲンは勢いが落ちてきてるぞ。
前回収穫してからあんまり伸びてないから今日のモロヘイヤの収穫はやめておこう。
おもったより生長が進んで今日からレタスが収穫できそうだ。

など、畑の状況は刻一刻と変化していきます。

となると収穫する野菜の状態も変わってくるんです。
オクラはたくさん採れたからたくさんお届けできそうだ。
インゲンは10本ずつお届けする予定だったけど7本になりそう。
モロヘイヤの収穫をやめたかわりに水菜を収穫することにしよう。
収穫が始まったばかりの若々しいレタスをタイミングよくお届けできるぞ。

といったそれぞれの野菜の状況を組み合わせて、全体として野菜セットになるように収穫をしていきます。

どの野菜がどのくらいの量でお届けできるのかは、たとえ毎週同じ種類の野菜をお届けする場合でも毎回同じ量ではありません。
前述のように野菜の状態によって収穫量に波があるからです。
今週はオクラとトマトが多いけど、先週はキュウリとピーマンが多めだった。
ということはよくあります。
全体として金額相当分の野菜は詰め合わせるんだけど、そこに入る内容はその日畑に行ってみて野菜の状況をみてから判断する、というのが野菜セットがおまかせになっている理由です。

この場合メリットとして大きいのは、状態のよいものを厳選してお届けすることになるため
美味しい野菜を揃えられる
というところでしょう。
野菜の種類や量がさいしょから決まっていたらまず不可能な
状態の良い野菜を厳選する
ことが、おまかせであることによって可能になってきます。
日本では何十年も昔から存在している野菜詰め合わせセットという売り方。
じつは食べる人にとって非常に大きなメリットを持つ形だったんです。