農家が味噌や漬物を扱うのは自然な流れか

先日、地域の環境美化活動のからみで近所の集まりがあり、いろんな人と雑談をする機会があったのですが、やっぱりみなさん僕が農業で生計を成り立たせているのか気になるようです。
農業ってもうからないイメージが強いですからね。
まあこのあたりは「やり方次第」だとは思っていても御近所付き合いのなかではゴニョゴニョと濁らせておくのがベターなので、
いや~なかなか大変ですよ~
とか流しておきます。

ま、それはいいとして、その集まりでの世間話で
松本くん、加工品はいいぞ
というフリがありました。
いわゆる味噌や醤油、漬物のことです。
漬物
収穫した野菜が多すぎて売りきれない時に塩漬けしておけば半年後でも売れるし、昔ながらの味で無添加だったら欲しい人がいくらでもいる。
農家の高齢化によって生産者が減ってるから作れば売れるぞ、というような話でした。

これらの話は実体験に基づいているので、ある意味では正しいでしょうし、捉え方によっては間違っているのでとやかく言って検証するつもりはありません。
小さな農家が加工品に手を出すというのは当然あるべき流れですし、冬の野菜が少ない時期の貴重な収入源になるのは事実です。

ただですね。
僕は野菜を育てて、新鮮なうちにそれを売るというのが好きなんですよ。
性に合ってるんです。
米(稲作)もそうなんですが、僕自身が加工品をやりたいと思わないからやらない。
それだけなんです。

好きなことだけをやって、その道を追及していく。
こんなに幸せなことはありません。
加工品をやったらもしかしたら儲かるかもしれないし、経営的にも安定するかもしれない。
雇用を生み出すきっかけになるかもしれない。
それはわかります。
米もつくって野菜セットと一緒に合わせて売ればいいのかもしれない。
それもわかります。

頭ではわかりますが、僕は野菜を育てて米を育てて加工品をやって、というマルチプレーヤーではないんです。
そこまで器用ではないし頭が回らないので、野菜を育てることに集中している。
ということです。

味噌を作りたい人は作ったらいい。
野菜セットに漬物を組み入れたかったらやればいい。
そういうのが得意な人がそれをやればいい話で、僕は自分が得意とするスタイルに集中して成果をあげていく、そうすることが野菜そのものの質を高めることになるし、結果として食べてくれる人が喜ぶことにつながっていくと思っています。

 

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