無農薬野菜・有機野菜の宅配 農家直送で安心を手にいれる

無農薬野菜や有機野菜を買いたいと思ったときに、購入できるところはいくつかあります。
地元のスーパーに置いてある有機JAS規格の野菜。
自然食品店に置いてある、店長おすすめの安心野菜。
らでぃっしゅぼーやに代表される食品宅配サービスで野菜を購入。
各地にいる有機野菜を育てている農家から直接買う。

どこから買っても同じ品質かというとそんなことはないんですが、どれも特別な栽培で育てられた安全な野菜だと言えます。

今回は。
これらの購入先のなかで、自分がお店に足を運んで購入しなくても自宅まで野菜をお届けしてくれる、いわゆる
宅配サービス
について考えてみたいと思います。
これをご覧いただければ、農家から直接買って直接お届けしてもらうことの素晴らしさが実感できるようになります。
今すぐにでも有機農家から野菜を買ってみたくなります。
ぜひ最後までご覧ください。

 

宅配サービスの現状

宅配、という言葉にはいくつかのニュアンスが含まれると思いますが今回書いていくのは、
自宅へお届けしてくれる、という意味での宅配になります。
先にお断りさせてください。

まず最初に。
有機野菜の宅配サービス、この現状について書いていきます。
らでぃっしゅぼーやとか生活クラブなどの全国規模もしくは広い地域で商売を展開している会社は、独自で宅配サービスを行っていることがあります。
自社の車を持って、自社のスタッフが商品を配達して回る。
街中を走っているそういった車を見たことがないでしょうか。

らでぃっしゅトラック
(画像参照:トラック図鑑

自分のところで扱っている商品を、自前の車とスタッフで配送する。
みなさんのご自宅へお届けする。
そういったサービスです。

このような宅配サービス。
べつに大きな会社だけができるわけではありません。
自社のトラックを持つことができないような小さな会社だって宅配をすることは可能です。
ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便・・・
よく知られているこれらの配達サービスを利用すれば、どんな会社だって宅配を行うことができます。
だって宅配、つまりご自宅へお届けしてくれるサービスですから。

これをもれなく利用しているのが個人でやっている小さな農家です。
有機野菜をつくって、それを宅配するためにヤマト運輸や佐川急便を使っています。
農家が持っているトラックやスタッフではありませんが、自社の商品を宅配するという意味ではらでぃっしゅぼーやなどの食品宅配サービスと変わりません。
自前で宅配システムを持っている大手食品会社と、宅配システムを外注している小さな農家。
それだけの違いです。

そして。
小さな農家は、らでぃっしゅぼーやなどの食品宅配サービスにない独特のサービスを提供していることがあります。
それは。
生産者自身が宅配をする。
というものです。

野菜を育てた本人が、もしくはその農場に関わるスタッフがあなたのご自宅まで野菜を直接お届けする。
そんなことをやっている有機農家が、じつはけっこうあるんです。
探すまでもなく、たくさんの種類の野菜を詰め合わせた野菜セットをつくっている有機農家であれば、けっこうな割合で生産者宅配をやっています。

 

生産者が直接お届けするサービスは限りなく少ない

生産者自身があなたのご自宅までお届けする。
そんなサービスが世の中にどれだけあるでしょうか。
昔からあるのは豆腐とかわらび餅など、それをつくっている人が地元をふらふらと音や声を出しながら軽トラック・荷車で巡回するというもの。

豆腐屋
(画像参照:ウォーカープラス地域トピックス 犬山市

なんか昭和を感じさせるものがあります。
今では、ピザや寿司、中華などの出前サービスが普及していて電話をして待っていれば自宅までお届けしてくれます。
とはいえ。
そのようなサービスはけっして多くありませんし、上で挙げたのはそのほとんどが調理されたものです。
水揚げされた魚を漁師が自宅までお届けする。
解体された牛や豚を、生産者が自宅までお届けする。

食材そのものを宅配してくれるサービスはほとんどありません。
だからこそ。
有機農家が、自分で育てた自慢の野菜たちを直接お届けする。
その仕組みは貴重なものだと言えます。

これは言ってみれば。

握手会
(画像参照:oricon style

アイドルのファンサービスみたいなものです。
AKB48というアイドルグループは、握手会というイベントをやっています。
ほかのアイドル、もしくはアイドルに限らず有名人で握手会を開いていることは多いです。
アイドルというと普段は遠くにいる会えない存在で、CDを聴いたりDVDを観たりするだけで実物には縁がないものですが、握手会では直接触れ合えて話までできます。
触れ合って、話をして、親近感がわいてさらに好きになるという人も出てきます。

 

ファン感謝祭
(画像参照:千葉ロッテマリーンズ公式サイト

プロ野球ファンサービスのイベントも。
シーズンが終わったあと、ファン感謝祭と称してプロ野球選手がファンと楽しく過ごすイベントがあります。
選手とファンが一緒にゲームをしたり、選手のトークショーがあったり、記念撮影やサイン会があったり、ふだんは遠くにいるあこがれのスター選手たちが身近に感じられる貴重なイベントです。

農家の直送サービスもこれに近いものがあります。
あこがれや遠い存在というわけではありませんが、無農薬で野菜を育てている生産者が目の前に現れて、野菜の説明をしてくれたり畑で起こっている日常を話してくれたりする。
農業に対する熱い想いや、野菜を育てるときのこだわりを語ってくれたり。
生産現場の生の声が聞ける貴重なサービスだと言えます。

 

農家宅配の非常に大きなメリット

生産者が自ら宅配をする、そのメリットはなんでしょうか。
それは食の不安がどこから生まれているのかを知れば簡単に答えが出てきます。

食料を安定して大量に生産できるように生み出された農薬は、人体にとっては危険な物質を含んでいる。
とにかく見た目がきれいじゃないと売れないから、防腐剤をかけて変色を抑える、腐敗を抑える。
小さなゲージに押し込められて卵を産み続ける鶏、共食いをさせられる牛、それによって発生する鶏インフルエンザや狂牛病。
自然界では起こり得ない遺伝子操作によって生み出される新しい生物、植物に対する漠然とした不安。
より利益をあげるために安いところから仕入れて高く売ろう、と産地が偽装される。

もっとたくさん、もっと効率よく、もっと便利に、もっと利益を。
さまざまな人がからんで、さまざまな思惑がからんで、余計なものを使ったり過剰に使ったり見えないように隠したり、といった不正が行われます。
流通が複雑になり、生産者と消費者との距離がどんどん離れていくことによって、食べ物に対する責任の所在があいまいになっていきます。

このようなことひとつひとつが、食べ物への消費者の不安を煽りたてます。

現在は。
ひとつの食品が自宅に届くまでには、多くの人が関わるようになっています。
生産者はもちろん、生産に使われるタネや肥料や道具などの製造者、流通や小売に関わる業者。
関わる人が多ければ多いほど、食への不安は大きくなります。
関わる全ての人を信用することは不可能に近いからです。
誰か一人でも不正をすれば、その時点で食の安全は揺らいでしまいますからね。

ということは。
根本的な解決策は、関わる人をできるだけ少なくすること。
生産者から直接、消費者へ届けること。

これが食の不安を少しでも減らす方法だと思います。
ただこれは、すべての食品において可能な解決策ではありません。
それができない食品のほうがむしろ多いくらい。

野菜なら、それができます。
というよりも。
1種類の野菜をどーんと大面積で育てている農家には無理だけど、こまごまとたくさんの種類の野菜を育てている農家にはできる。
という感じでしょうか。
農家が直接ご自宅までお届けするということは。
その野菜が届くまでに関わる人が少ないということであり、生産者のことが信用できるなら安心につながるということです。

生産者の人柄を知り、現場のようすや野菜への熱い想いを知る。
その生産者が不正をするような人間ではないと分かれば・・・。
それは安心につながりますよね。

 

せっかくの宅配サービスは利用しなければもったいない

農家が自分で宅配をする。
そのようなサービスは、すべての農家がやっているわけではありません。
しかも。
購入したいと考えてもみなさん全員が利用できるわけじゃありません。
配達地域には範囲がありますから、自宅が範囲外であれば届けてもらえません。
そもそも近くに有機農家がいなければ、直接宅配してもらうことができません。

農家自身が宅配してくれるというファンサービスは、限られた人が受けられるものなんです。
もし利用できる環境にあるなら、ぜひ利用してみてほしいと思います。
ものすごく贅沢なサービスですよ。

 

 

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