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| 農業のこと |
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《 自然農法における人間の役割 》
自然農法は「大自然を尊重し愛する農法」だと以前書きました。
では人間は自然とどのように関わっていけばいいのでしょうか。
自然を尊重し愛するということは、人間が自然に関わらないことがベストであるかのような印象を受けるかもしれませんが実はそうではありません。
たとえば生物の存在しなかった原始の地球では土というものが存在しません。
砂や岩石などの鉱物だけです。
それが微生物が生まれ、コケが生え、シダや草が生え、低い木から高い木へと植物相がどんどんと豊かになっていき今の地球になりました。
そうやって長い年月をかけて動植物の死骸が堆積していった結果が土なのです。
だから自然の営みの中では、地表の土が1cmできるのに何百年、何千年とかかってしまいます。
ところが人間は、意図的に堆肥を投入したり、草を生やしたりして自然が何百年とかかって作りあげてきた土を短期間で作り出すことができます。
こんなことができるのは今のところ地球上には人間しかいません。
人間が手を加え、砂漠のようなところに多くの生き物が住めるようになるとすれば人間は自然にとってなくてはならない存在になりうるかも・・・。
そしてこれこそが人間の自然界での役割なのかもしれません。
ただし現在主流の慣行農法では、土を殺してしまっています。
自然の蓄積を浪費してしまっています。
このままじゃいけませんね、人間も自然の一部なんですから。
視点を畑に移しましょう。
ここに栽培作物がひとつ植えてあります。
でも人間が作物を育てているのではありません。
作物が自分の力で成長しているだけです。
同様に、作物を育てている土は人間が作ったわけではありません。
そこに堆肥や草を入れたのは人間かもしれませんが、たくさんの命の循環によって土自身が豊かに育っているのです。
人間がしているのは、作物や土が育つための環境を整えているだけ。
それだけなんです。
作物から見れば、エネルギーをくれる太陽も、飲み水をくれる雨も、花粉を運んでくれるハチも、そして人間すらも環境の一部なんです。
自然農法は、そこんとこをふまえたうえで、人間が積極的に手を加えることで自然の持つ力を最大限に引き出し、その結果作物が持っている能力を最大限に引き出そうとします。
それができれば収量も質も見事に、自然の力を衰えさせてしまう農薬・化学肥料・除草剤も使わなくてもいいと考えるのです。
農薬・化学肥料・除草剤は「使ってはいけない」ではなく「使う必要がない」というのが基本的な考え方です。
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